老子の言葉をわかりやすくお届けします

「道」に従った生き方

老子の思想の根幹にあるのが、「道(みち)=タオTao」。
言葉で簡単に説明できるようなものではなく、
あえて言うならば「万物の根源」のようなものです。

 

…と言うと、なんとなく「わかったような気」になるかもしれませんが、
老子は、その「わかったつもり」さえも否定しています。

 

老子は、繰り返し、「道に従って生きること」の大切さを説いていますが、
「道に従って生きる」とは、具体的にどのような生き方なのでしょうか。

 

「道」に従った生き方記事一覧

『老子』の作者って誰?

中国の「二大思想書」としても名高い『老子』。「“老子”って、人物の名前?それとも書物の名前?」…そんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、老子は書物の名前。紀元前403年〜紀元前221年の「戦国時代」に書かれたとされていますが、その作者についてはいまだにハッキリとは分かっていません。ただ...

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「道」とはどのようなものか

『老子』の思想の根幹を成すものが、「道(みち)」。英語では、Tao=タオと呼ばれるものです。言葉で説明するのは非常に難しいものなのですが、あえて言うなら「天地が始まる以前から存在するもので、万物の根源であり、それを支える自然の原理であり、永遠不変の真理のようなもの」…そう言われても、「全くイメージが...

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「無為自然」という考え方

ともすれば、悪よりも善、醜よりも美が重んじられるのが世の常。しかし、老子によれば、「悪があるから善があり、醜があるから美がある」つまり、物事は全て相対的であって、しかも様々な条件によって常に変化しているのだといいます。だからこそ、世間一般の価値観にとらわれ過ぎることは危険!余計な情報や一般論に惑わさ...

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「和光同塵」の意味

「和光同塵」という四字熟語、中学の国語で習った記憶がありませんか?成人してからも、採用試験のSPIの問題に出てきたりする言葉ですので、「あ〜、見たことある」という方も多いのではないでしょうか。「和光同塵」とは、簡単に言うと、「実力を隠して周りと調和すること」。優れた才能や知恵がありながら、それをこと...

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「上善は水のごとし」の意味は?

いつでも蛇口をひねれば水が出てくる。そんな便利な環境に慣れている私たち日本人にとっては、水はいつでもあるのが当たり前。まじまじと、その動きに注目して見る機会も少ないのではないでしょうか?しかし、赤ちゃんに水を見せると、非常に強い興味を示します。実体があるようでいて、手にはつかめない。そんな水の流れを...

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自由な発想を大切にした老子

ともすれば私たちは、「Aは大きいけどBは小さい」「Aは長いけどBは短い」「Aは明るいけどBは暗い」「Aは美しいけどBは醜い」…と、固定化した価値観で物事を判断してしまいがちです。そして、例えば「美しいほうが良い」「醜いものは悪い」というように、一方的に“否定的”で、非常に不自由な物のとらえ方をしてし...

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老子が勧める「からっぽ」の境地

「お前、中身、からっぽだな〜」…親しい人からそう言われたら、どんな気持ちになるでしょうか?普通に考えたら、ちょっと失礼な発言ですよね(苦笑)言われた側としては、「自分を否定された」と捉えてしまってもおかしくありません。中身がからっぽ=何も考えていない、知識がない、思いやりがない…ネガティブな思考の連...

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余裕があるくらいがちょうど良い

「○日までにここまでやる」「納期は△日まで」「■時までに集合!」「袋一杯分まで詰め放題!」…考えてみれば、私たちの日常にはそんな“ゴール“があふれています。しかし、同じ約束をしたとしても、ゴールに至るまでのプロセスは人それぞれ!制限いっぱい粘る人もいれば、ちょっと“余裕”を持たせて行動する人もいます...

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老子に倣って”引き際”を見極めよ!

「新商品がここまでヒットしたのは○○さんのおかげですよ」「○○さんがいなければ、ここまでうまくはいってませんでしたよ」「○○さん、あんな賞を受賞するなんてスゴイですね!」…どれも、耳障りが良いフレーズですよね(笑)。どんな人でも、けなされるよりは誉められたほうが嬉しいし気持ちが良い!それはもう、どん...

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「無」の恩恵に目を向けよう

逆説的な表現で、社会の常識に鋭いメスを入れる。…それが、老子思想の“持ち味”ではないでしょうか。人によっては、「単に天邪鬼だっただけなんじゃないの?」「ひねくれた人だったんだね」というとらえ方をしてしまうかもしれませんが…。どうしても、老子の思想を受け入れられない!と、嫌悪感を示す人がいる一方で、「...

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老子が説く!理想のリーダー論

国家であれ企業であれ、どんな人をリーダーに据えるかが“組織”のあり方を左右すると言っても過言ではないでしょう。自らの権力を振りかざし、有無を言わせず部下を従わせるいわゆる“ワンマン”タイプのリーダーもいれば、どっちが上司なのかわからないような腰の低いリーダーもいます。最近は、モラルの低さから「ハラス...

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老子が「おしゃべり」を禁じたワケ

家族や友達と話していて、話したくない、あまり触れて欲しくない話題になると無理にでも話題を変えようとして不自然に口数が多くなる…。そんな経験はないでしょうか?おしゃべりになってしまう背景には、言い訳や自慢、嘘が潜んでいます。だから、「不誠実なおしゃべりは控えるように」と、老子は繰り返し戒めているのです...

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老子の思想は儒家への批判?

「儒家思想」という言葉をよく耳にしますが、「儒家」=中国の哲学者?というところまではわかっていても、そもそもそれがどのような思想なのか説明できる方は少ないのではないでしょうか。いわゆる「儒家」の代表格ともいえるのが、孔子(紀元前552〜479年)。儒教の開祖と呼ばれている人物です。「儒家思想」の特徴...

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個性を生かせるリーダーこそ本物!

誰にでも“個性”というものがあり、1人1人、持ち味が違いますよね。これはもう、言うまでもないことです。しかし、その個性をどこまで生かせるか?十二分に生かして社会的に活躍できる人もいれば、残念ながら個性を生かしきれず、「宝の持ち腐れ」状態のままで一生を終える人もいますよね。その命運を分けるのは…、“環...

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笑われても「道」を貫く老子の覚悟

どんな世界でも、誰かが理想を説くと「そんなの理想論じゃん!」「そんなのできるわけないよ」…と全否定したり、一笑に付すタイプの人っていますよね。否定された時にはムッとしたり、嫌〜な気分になったりしますが…。大きな視点で考えてみると、全ての人に受け入れられるよりも否定的な人、小ばかにして笑う人がいるくら...

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家の中でも真理は悟れる

グローバルな世の中になり、海外へ行くことや海外の学校で学ぶことは別段、珍しいことではなくなってきましたよね。その気になれば、人はどこまでだって遠くへ行けるのです。そんな世の中にあってさえ、なんとなく、「海外留学する」という響きには独特の「特別感」がありますよね。国内の大学へ進学するよりも、もっと多く...

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老子も嫌った軽々しい約束

頼まれると、どうしても「嫌」とは言えない。断れない…。そんなご自身の性格に辟易しているという方も多いことでしょう。無理な約束をすれば自分が苦しむだけだとわかっているのに。自分の首を絞めるだけだとわかっているのに。それでも軽諾してしまうのは、その心のどこかに「相手に良く思われたい」「相手に嫌われたくな...

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「常」を知るべし

老子思想の中核となる考え方、それは「自然に帰る」ということ。自然に帰る…って、シンプルなことのようでいて、実は非常に難しいことですよね。しかし、必要以上に複雑に考えることはありません。老子が大事にして欲しいと思っていたのは、生き物としてのごく自然な感覚。水が一定の方向に流れていくように、私たちもまた...

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老子が仁を説いたのはなぜか

老子の代表的な名言に、次の言葉があります。「大道廃、有仁義。智慧出、有大偽」(大道廃れて仁義あり。智慧出でて大偽あり。)…みなさんも、一度は耳に(あるいは目に)したことがあるフレーズではないでしょうか。これは、「真実の道が衰退して、仁義や正義をことさら強調するようになった。智慧がはびこるようになって...

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老子の「道」と「ロゴス」

西洋の哲学書を読んでいると、「ロゴス」というキーワードがよく登場します。「なんのこっちゃ?」と思う方も多いかもしれませんね^^;ロゴスとは、「概念、意味、論理、説明、理由、理論、思想」…と言った意味を持つ言葉。「言語、論理、真理」の意味で使われることが多いですね。よく、「ロジカルな説明」という表現を...

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老子が説く「道の法則」とは?

『老子』には、何の知識もなく読んでいると、煙に巻かれるような、「おやっ?」と思う瞬間があります。おそらく、老子は意図的にそのような表現方法を使っていたのでしょうが、表現が非常に抽象的で、「なんのこっちゃ」と首をかしげてしまう部分も多いのです。例えば、次の言葉…。「視之不見、名曰夷。聽之不聞、名曰希。...

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「道」と海

老子思想の根幹を成す「道」という考え方。目で見たり、触ったりして確認できるような“実体”があるものではない…とされていますが、それでいて「万物の根源」でもある。感覚的にはなんとなく理解できても、「わかったような、わからないような…」曖昧模糊とした“消化不良感”が残る思想でもあります。そもそも、「道」...

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「罰」についての老子の考え方

何をもって「善」として、何をもって「悪」というか。古来、多くの哲学者たちが実に様々な持論を展開してきましたよね。人間が、人間の行い(または考え方)を裁き、「罰」を与える…これ、よく考えると、非常に曖昧なものですし、だからこそ、場合によっては取り返しのつかない“危険”をはらんだ行為とも言えます。実際、...

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死刑の是非

死刑制度の是非については、日本のみならず世界中で議論されてきましたよね。「廃止すべきだ」という反対論もあれば、「このまま維持すべきだ」という存続論もあり…。みなさんはどちらを支持しますか?内閣府の調査によれば、日本では、「死刑を容認」するという人が圧倒的に多いのだそうです。ちょっと古いデータになって...

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老子の教えを実行するのは難しい?

老子と言えば、「無為自然」という言葉がメジャーですよね。すなわち、何事においても作為的なこと(わざとらしいこと)はせず、ありのまま、自然にゆだねておくのが理想的だ…ということです。これだけ聞くと、「なんだ!老子の教えを実行するのは簡単じゃん!」と思われるかもしれません。しかし、この「無為自然」という...

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老子の言う智者と学者の違いって何?

老子の言葉には、「智者」と「学者」の二つの言葉が登場します。私たちの一般的な感覚からすると、学者といえば、○○大学の教授だとか、名誉教授だとか、そこまで偉くなくとも、准教授とか助教とか。学問に携わる人で、なんらかの肩書きを持った人を思い浮かべますよね。肩書き…、要するに、「ステイタス」です。しかし、...

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その成功は誰のおかげ?

誰でも、自分の努力が報われれば嬉しいものですし、多かれ少なかれ「自慢したい」という自己顕示欲にも捉われることでしょう。人から認められたい!それは、人間であるが故に当然の欲求なのです。しかし、そこで「どうだ〜、俺ってスゲーだろ」とひけらかす人間と、「いえいえ、私の力なんてたかが知れていますよ」と謙虚に...

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天は「善人」をえこひいきする?

老子の基本的な思想は、「万物は平等」。特定の人間に都合の良いえこひいきをしたりはしないんだよ、というものです。(天地は仁あらず、万物を以てスウ狗と為す 老子道徳教 第5章)これだけ聞くと、「え〜、じゃあ、善人も悪人も同じってこと?」「努力しようがしまいが、結果は同じなの?」それって。。。逆に「不平等...

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「自分」を大切にしよう

人間は、締め付けがキツくなればなるほど、逃げ出したくなるもの。子育てにおいても、会社での部下の教育においても、「アレもダメ、コレもダメ」「ああしなさい、こうしなさい」…と行動を制限しているばかりでは、嫌われるだけですよ(笑)。自分の行動を制限されると、「自分は信頼されていないんだな」と、相手に対して...

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良心に従って生きる

学校でも職場でも、掃除を率先して真面目にやる人もいれば手抜きをしたりサボったりする人もいますよね。家庭でのゴミ出しも、真面目に分別して出す人もいれば、「面倒だから」と色んな物をゴチャ混ぜで出す人もいます。真面目にやっている人から見れば、「自分はちゃんとやっているのに…。ちゃんとやらない人はズルい」と...

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味気ないものこそ、栄養バツグン!

老子の思想を理解する上で避けて通れないのが、「道」という概念。便宜上、「万物の根源」とか「真理」と訳されることが多いものの、実はそれも正解であって正解ではない…!そもそも老子の言う「道」とは形すらないものであり、非常に抽象的な概念。それを、老子が意図した通りに理解できる人は少ないのではないでしょうか...

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